二流の人がやってしまいがちな、部下の相談への対応
AI時代のリーダーの原則②
■部下育成力~能あるリーダーは爪を隠す
メンバーとリーダーの違いは何か? それは力のコントロールと焦点の当て方です。
メンバーの頃は、与えられた個人目標を達成する為に限界までパワーを出して業務遂行することが求められますし、その結果、自身の能力もさらに伸びていきます。
一方でリーダーは、できることをあえてしないということも求められます。
つまり、出せる能力をコントロールすることが必要なのです。理由は、リーダーがすべてやっていると、部下の成長が望めないからです。
リーダーがすべて判断し指示を出すと、部下は考えなくなります。考えなくなると、考える力が減ってしまいます。
だからリーダーは自身でできるとしても、あえてしないことが求められるのです。
リーダーになると自身の能力や成績よりも、チーム全体の総合力をどのように上げるのか? を考えなければなりません。
焦点は自分の成長ではなく、部下の成長に変化するのです。
部下を育てるのに、勉強会をしたり研修をする、と答えるリーダーもいます。
しかし、その多くは成長につながりません。なぜなら部下の成長の7割は経験だからです。経験とは実際にやらせてみること。特に成長につながるのは、失敗する経験だと言われています。
部下の相談に完璧な答えを出す上司は二流です。一流の上司は、部下に考えさせる余地を必ず作るのです。